中国市場における日本のコスメブランド Top 3

*本記事の全て2019年1月期〜7月期のデータを基に作成されました。

2019年1月~7月期の中国アリババプラットフォームでのコスメ売上高トップ100位のブランドを国別に分析した。その結果は以下の通りである。

表1. 国別売上高のランキング | 資料:メジャーチャイナ

トップ100位のブランドの中で日本ブランド(15種)が中国ローカルブランド(41 種 )に次いで上位にランクしている。中国で活躍している日本ブランドについて調べてみると、7ヶ月間、SK-IIが最も大きく売上を伸ばしており、資生堂グループの系列会社(3種)と花王グループ系列会社(4種)も目立つ。これら8種のブランドはトップ100にランクインした15種の日本ブランドの売上のうち、およそ69%を占めている。

表2. 売上Top100内の日本ブランド | 資料:メジャーチャイナ
表3. 売上に占める各社の割合 | 資料:メジャーチャイナ

そこで本記事では、資生堂グループ・花王グループ・ SK-IIブランドの最近7ヶ月間に渡る活動の分析を行った。

1. 資生堂グループ

表4. 資生堂グループの月別売上高グラフ | 資料:メジャーチャイナ

資生堂グループの系列会社の内、トップ100位に入ったブランドは「資生堂」、「cle de peau beaute」、「アネッサ」の3銘柄である。スキンケア商品売上の99%を占めているアネッサは春の日差しが強くなる3月を機にサンケア商品の売上が増加し始め、季節需要に伴い右肩上がりの売上曲線を描いた。

表5:「資生堂グループ」スキンケア・カテゴリーの月別売上グラフ | 資料:メジャーチャイナ

資生堂はスキンケア・カテゴリーが売上の77%を貢献、cle de peau baeuteはスキンケアとベースメイクがそれぞれ売上の44%、38%ずつ貢献した。

表6: 【資生堂グループ】 系列会社売上のカテゴリー別割合 | 資料:メジャーチャイナ

7ヶ月間、各ブランドが最も販売した商品を調べると以下の通りである 。

左から資生堂、 cle de peau beaute、アネッサが2019年1月~7月の間で最も売れた商品である。それぞれ資生堂はエッセンスセット、 cle de peau beauteはベースメイクセット、 アネッサはサンケア 商品が大きな人気を博した。

また、資生堂傘下にあるブランドはSNSチャネルを積極活用し、顧客とコミュニケーションを取っている点で共通している。KOL(インフルエンサー)の影響力で商品PRを行ったり、「618商戦」キャンペーンを開催するなど、多様なマーケティング活動を行なっている。
−資生堂のオンラインマーケティングの事例

リンク: https://blog.naver.com/measurechina

2. 花王グループ

表7. 花王グループの月別売上高グラフ(2019年1月~7月)| 資料:メジャーチャイナ

花王グループ系列会社では フリープラス、キュレル、ビオレ、ソフィーナの4種のブランドがトップ100にランクインした。

表8: 【花王グループ】 系列会社売上のカテゴリー別割合 | 資料:メジャーチャイナ
  • 「フリープラス」はクレンジング/リムーバーとスキンケア商品がそれぞれ売上の64%、34%と貢献しており、2019年では順調な右肩上がりのグラフを見せている。
  • 「キュレル」はスキンケア商品(乳液)の売上が増加し、 6月の売上が前月比急増した。
  • 「ビオレ」はサンケア 商品のニーズが増加するにつれ、3月から7月まで季節需要で成長した。
  • 「ソフィーナ」は「618商戦」で6月の売上規模は大幅に増加、ベースメイク(プライマー/ベース)とスキンケア商品が売上の成長をリードした。

各ブランド別に2019年1月~7月の期間中、最も販売された商品および代表的なマーケティング事例を分析してみた。

花王グループは「中国を中心とするアジア市場の力強い伸長が、グローバルマーケットを牽引」していると判断し、データを通して消費者の購買行動を予測・対応するという成長戦略を発表した。中でも「プレステージ領域」を強化することで成長を図る計画を発表している。
-花王のグローバル強化戦略(リンク)https://www.kao.com/jp/corporate/news/2018/20180518-001/

3.SK-II

表9. SK-IIの月別売上高(2019年1月~7月)| 資料:メジャーチャイナ

SK-IIは月平均10億元以上の売上規模を維持し、6月の売上高は「618商戦」効果で20億元を突破した。

表10. SK-II カテゴリー別売上の割合|資料:メジャーチャイナ

タオバオで SK-IIは主にスキンケア商品が売上の93%を貢献しており、シートマスク/パック(3.4%)、クレンジング/リムーバー(1.7%)、メンズコスメ(1.2%)がその後に続く。 スキンケア・カテゴリーでは、スキンケアセット、エッセンす、クリームなどの商品が最も人気である。

SK-Ⅱ売上トップ4の商品 | 資料:メジャーチャイナ

SK-IIはどのようなPR活動を展開しているのか?

SK-IIはキャンペーンイベントとSNSをPRに積極活用している。

写真作家 Peter DeVitoは、肌本来の美しさを強調。肌トラブルのあるモデルを被写体に映すことで、自然さを追求する女性達の間で好評を博した。

SK-IIは#BareSkinProject(#すっぴん素肌プロジェクト)というグローバルキャンペーンを展開し、素肌の美しさを強調した。本キャンペーンは中国女性の間でも人気のあるキャンペーンである。

SK-IIの#BareSkinProject(#すっぴん素肌プロジェクト)

SK-IIは「#すっぴん素肌トーク」の新たなエピソードを公開。ジョン・レジェンドとのコラボレーション曲「OH PITERA™」を皮切りに、ジェームズ・コーデン、渡辺直美など有名人が参加したエピソードが続く予定である。中国のSNSでもジョン・レジェンドのMVがシェアされ、ユーザーの間で関心が高まっている。

#Oh, Pitera Project

中国コスメ市場で日本ブランドは「研究開発に積極的」、「職人魂」など肯定的なイメージが強く、消費者の間で愛されている。それに加え、オンラインPRチャネルを積極活用し、多様なコンテンツで消費者との接する機会を増やしており、今後もTop100の上位にランクインすると予想される。

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