化粧品ブランドのダイバーシティーへの取り組み

I. ダイバーシティーが当たり前の時代

  • 化粧品の顧客層は前から多様であったが、化粧品会社がそれを受け入れ、商品に反映したのはつい最近のことである。
  • アメリカの化粧品ブランド「カバーガール」は 2016年 James Charlesをブランド・アンバサダーとして起用したが、これは本社に起用された初の男性モデルである。一方、カバーガールは2017年、メイ・マスク(当時69歳)をモデルに起用し、化粧品の顧客には歳の制約がないことを示した。
  • 昔はブランドがダイバーシティーを尊重するのが「ありがたい」ことであったのに対し、今日は多様な顧客のニーズに対応するのが当たり前の時代になっている。

II. 人種の多様性を尊重する化粧品

1. Estee Lauder 進化したファンデーションの色の種類

  • 1997年 Estee Lauderが初のダブルウェアファンデーションを販売、当時の色の種類は10色足らずのもの。
  • ファンデーションの色は2007年に20色、2008年に24色、2016年に36色(左下の写真)、2017年に38色、 2018年に54色、2019年現在は61色(右下の写真)まで拡大。時間が経つにつれイエローアンダートーン(アジアン)及びディープアンダートーン(黒人)を強化する流れ。
  • Estee Lauderファンデーションは現在もベースメイクアップ・カテゴリーで最上位を維持し、ローカルに愛されている商品
資料|メジャーチャイナ
  • レビューでは色に関するコメントが目立つ: 色のバリエーションが豊富で払う価値有り(1C1 購入) / 2W0も使ってみたが、これはもっと肌色に近い(2W1 購入) / 他のファンデーションの色とミックスすると更に効果あり(1N1 購入)

2. フェンティビューティー “Makeup for ALL”

  • アメリカの歌手リアーナは、2017年、自分の化粧品ブランド「フェンティビューティー」をローンチング。 Pro filt’r foundationで40色のラインナップ。
  • 従来の化粧品ブランドで扱わなかった暗い肌のトーンに集中。「みんな」のためのファンデーションを作るのがモットー。
  • Fenty beautyのファンデーションは特に肌色がほぼ黒に近い黒人の間で熱い支持を得て急成長。
  • 中国でもFenty beautyのカラーメイク商品が人気。今年の平均で月670元程度の売上向上中。

グラフ資料|メジャーチャイナ

  • ローカルの顧客にはファンデーションの他にもシェーディング、 ハイライターなどで広く知られている。Fenty beautyはジェーディング商品でも多様な人種に合わせた多彩なカラー商品を発売。カスタマーレビューには特定の色がアジア人に似合うとのコメントが目立つ。

III. ジェンダーの多様性を反映した商品   #ジェンダーニュートラル

  • これまで、化粧は女性がするものという印象が強かったが、次第にメンズビューティーマーケットも成長中。下のグラフを見ると、メンズビューティーは月毎にやや偏りがあるものの、全体的に成長の流れである。それにつれて男性をダーゲットにした商品が次第に多く発売されつつある。
資料: メジャーチャイナ・ダッシュボード
  • 従来のブランドも顧客を女性だけに限定していないことを示している。Perfect diary のファンデーションモデルは男性なのか女性なのか一目で分かりにくい。
  • 最初から男性モデルをメインモデルとして起用するブランドもある。韓国のブランドであるGivernyのファンデーションは女性が主な顧客であるにも関わらず、男性モデルのチュ・ジフンをメインに商品をPRし、話題になった。
  • 現在、業界トップのブランドは更に広く、多様な顧客を確保するため努力しているという共通点がある。今後、更なる顧客のニーズに答える商品ほど、売上と共にブランド好感度も高くなると予想。
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