サンケア製品トレンド

I. 商品回転率の高いサンケア製品

  • サンケア製品は「紫外線軽減(以下、UVカット)」を目的とする機能性製品であり、その遮断率や方法による選択肢が多様である。 また SPF、 PA など、他のスキンケアでは使われていない用語や数字が出てくるため、消費者も選択に悩むカテゴリーである。
  • タイプもクリームタイプ、ジェルタイプ、スティックタイプ、スプレータイプなど多様である。
  • この多様性によりサンケア・カテゴリーはスキンケアの中で商品回転率が高い方である。

II. 中国サンケア・マーケットの現状

資料: メジャーチャイナ・ダッシュボード
  • 2019年5月と2018年5月のサンケア製品Top 10を比べてみると次のような点が目立つ
  1. Top 10 リスト内での輸入ブランドの数が前年同月の4社から6社へと増加。
  2. 前の年の5月のランキングにあったサンケア製品のほとんどは有機系だったが、今年の5月は混合系(有機系+無機系)の製品が多くなった。
  3. 輸入ブランドの場合混合系が一般的。

1. タイプ

  • 現在、ローカル・マーケットで最も普及しているサンケアのタイプはクリームタイプとスプレータイプ。2018年 5月では Top 10製品のうち4個、 2019年5月では3個がスプレータイプの製品であった。スプレータイプの製品のほとんどがローカルブランドである点が特徴的。
  • ところが、タイプ別売上高の変化を見ると、スプレータイプの人気は失速している状態。クリームタイプは前年同月比 8% 成長し、全体サンケア・カテゴリー全体に占める割合が47.5%から 62.3%まで拡大。その反面、スプレータイプは既に前年同月に比べ成長の勢いを失いつつある。(-27.0%, yoy)
  • ジェルタイプの場合、前年同月に比べ売上高が小幅に成長(+8.6%, yoy)。スティックタイプは前年同月に比べ、成長率が7%に達するが、絶対価格は未だ全体サンケア・カテゴリー全体の 0.1%に過ぎず、意味のある数値とは言えない。
資料: メジャーチャイナ・ダッシュボード

2. 成分

  • 現在、ローカルマーケットでは殆どのサンケア製品が有機系か混合系である。
  • 有機系サンケア製品のベタつきや有害成分のため、サンケア製品のトレンドは次第に有機系から無機系へと移行すると見込まれており、その過渡期に「混合」系が最も多くなる見込み。

III. 韓国ではUVカット成分への関心が高まる

  • 韓国ではここ数年間、UVカット成分への関心が高まっている。特に化学的(有機系/chemical/synthetic) UVカット製品が多数を占めていた過去とは違い、近年では物理的(無機系/mineral)UVカット製品への人気が益々高まっている。無機系成分のUVカット製品が肌に優しいという認識が広がってくるにつれ、この傾向は今後更に強まる見込み。
  • 「무기적 자외선 차단제(無機系UVカット製品)」または「무기자차(ムギジャチャ:無機系UVカット製品の縮約語)」というキーワードで作られた韓国のNAVERブログの投稿数を時系列で調べると下の資料のようになる。2015年から毎年2倍ずつ増加していることが分かる。
資料: NAVERブログの検索結果
  • 一方、韓国では時期別にサンケア製品のタイプの好みに変化が見られた。2010年初頭から熱い人気を誇っていたスプレータイプはその成長が鈍ってきた模様で、近年はスティックタイプ及びジェルタイプの成長が著しい。クリームタイプは最も定番なタイプでその需要も高く、持続的な成長ぶりを見せている。
資料: NAVERブログの検索結果
  • 近年、多くの韓国ブランドは無機系UVカット製品の発売に力を入れており、該当する商品が「無機系」成分であることを、容器にも強調してマーケティングを展開している。
    (ex. イニスフリー、 ドクタージーなど)
  • これらは美白効果やサッパリした使用感をアピールしてきた既存のサンケア製品とは対照的である。(以下の3商品はすべて2008年に発売された製品)
  • 韓国・中国消費者の嗜好、トレンドになるタイプの推移などを考慮すると、数年内にローカル・マケットでも韓国のように無機系UVカット製品への需要が高まる見込み。

IV. 今後のローカルマーケットでのサンケア製品の方向性

  • 近年、中国では化粧品の成分についての関心が徐々に高まっている。有名KOL(インフルエンサー)である「李佳琦(Austin)」は、最近タオバオ(淘宝网)のライブ放送で韓国化粧品の成分分析アプリである「화해(ファへ)」について言及し、自ら成分を検証したスキンケア製品を紹介。
  • サンケア製品を選ぶ際、多くのローカル・カスタマーは既にSPFレベルや美白効果の有無に注目している。ローカル・カスタマーによる成分に関する興味が高まるにつれて、近いうちに中国でもUVカット製品の有機系/無機系の区別および無機系タイプの製品へニーズが集中する現象が起こると予想される。

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